2005年11月29日

(合)御芳野商店

 吉野の酒蔵二軒目です。吉野川を挟んで国道196号線の対岸にあります。

吉野川の川辺、過去台風の増水時には蔵の一部も水没したらしいです。

PDR_0326.JPG
 工場と自宅は離れています。ここは自宅の玄関。訪ねた当時は未だ仕込みが始まっておらず、ひっそりとした工場を案内していただきました。

対応していただいたのは、多分ご子息でしょう。まだ若い30歳前後の方で、酒造りに真摯に取り組んでおられるのが伝わりました。

PDR_0334タンク.jpg
 仕込みタンクです。11月の仕込み前ですので冷おろし はあるか聞いたところ、この蔵では、取り扱ってないとの事です。出荷予定から残った酒は、全てサーマルタンク(密閉式タンク)で−2℃の氷温貯蔵され、古酒として熟成されると言う事です。

PDR_0337.JPG
 麹室です。この蔵では、通常より高湿の湿度100%で種付けされます。中は、さすが吉野杉の産地。杉の香で充満していました。

 今年は、11/15より仕込み開始。岩手県より南部杜氏を5.6人呼ぶそうです。

 早速、純米酒を幾つか、軽く試飲させてもらいました。(車なので舐める程度たらーっ(汗)

 一つは純米吟醸の古酒、なかなかイケル味でしたが、もう一つの菩提もと酛造りの純米酒を購入。

IMGP1998.JPG

 純米酒  太古の酒   花巴

 これは、八木酒造でご紹介した清酒の原点とも言える菩提もと酛造りで造られた酒です。

 製造工程で乳酸菌の代わりに生米を使う事により、酸性を保ち、雑菌の繁殖を抑えています。蔵の方の説明では、現在の即醸造りに似ていると言う事です。

 甘酸っぱい立香は、鼻腔をくすぐります。口に含むと、強烈な酸味
じわじわと唾液が湧いてきます。その後、米の甘みと香が通り過ぎます。

 日本酒度は−5ですので、本来かなり甘いはずですが、その強烈な酸味で甘みはほとんど感じられません。最初はクセのあるその酸味に戸惑いました。しかし、飲み終わった後の、舌に残る酸味が次の杯を誘います。

 最初は冷で、その後燗で飲みました。燗にすると酸味が嘘の様に消え、甘みだけが残ります。と同時にコクも無くなり、砂糖水を発酵させた様な気の抜けた味になりました。断然、がお薦めです。

 アルコール度も高い目。目も覚める様な酸味。太古の酒らしく荒々しい豪快な味です。

 現代の淡麗辛口傾向とは一線を隔した酒です。好き嫌いの分かれる味です。蔵のご主人はそれを承知で、あえて個性的な酒造りを目指しているとおっしゃってました。

 その前向きな蔵の姿勢に乾杯


純米酒  太古の酒  花巴(はなともえ)
 兵庫県産山田錦 使用   精米歩合70%   

 日本酒度 −5   酸度  2.7    アルコール度 17〜18%

 
 
posted by 真心職人 at 19:26| Comment(2) | TrackBack(1) | 地酒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
奈良には個性的なお酒が有りそうですね。
米どころではないけれど酒作りにも歴史が有りそうだし。
酸味の強いお酒大好きです。
Posted by 純米酒 at 2005年12月01日 23:04
 コメントありがとう。菩提もと造りの酒はどれも酸味が強い様です。

 もともと、精米歩合は高くなく、荒々しい味が多いです。吟醸酒に慣れた舌にはかえって新鮮でしょう。

 
Posted by 真心職人 at 2005年12月02日 21:02
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